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シューツリーのススメ
2011.06.25|靴の話
こんばんは、手嶋です。
靴修理屋のブログでありながら、僕自身が全く靴に関する話しをしていことに気付いたので、今日はシューツリーのお話しでも。
スピカでは、お客さまの大切な靴の修理や磨きをさせて頂いておりますが、永くお履き頂くためにはやっぱりお客さまご自身による日頃のケアが大切になります。そして日頃のメンテナンスで一番重要なのがシューツリー。その役割について簡単にご紹介します。
役割その1:靴の形を整える
靴は一日歩くと、つま先が反り上がってきます。シューツリーを入れずに放っておくと、このままの状態で革が硬くなってしまうため、変なくせのついた靴を履き続けることになってしまいます。
役割その2:アッパーをきれいに保つ
シューツリーはアッパーの皺もしっかりと伸ばしてくれます。靴は履けばどうしても履き皺が生じてしまいますが、これもこのまま皺を放っておくと雨水が入り込み、この部分から革が劣化していきます。
役割その3:靴の中の湿気を取り除く
足は一日100ccもの多量の汗をかくと言われていますが、その湿気を吸収している靴には大変な負担がかかっています。吸湿性のある木製のシューツリーで革に吸収された湿気をしっかりと取り除くことで、カビや臭いの発生を防ぐことができます。
スピカで取り扱っているシューツリーの中で、今回はコルドヌリ・アングレーズ社のシューツリーをご紹介します。
価格の面では安価なプラスティック製で代用したいところですが、少し高価ではありますが本格的な木製タイプの方が、やはりその効果も優れていますよ。一度購入すれば一生使えますので、まだお持ちでない方は、早めに購入されることをオススメします。
コルドヌリ・アングレーズ ネジ式 (10,500円 税込)
このシューツリーは、ネジ式のためサイズを固定すると一定の大きさが保て永続的にジャストフィットが可能です。長い時間靴を保管する場合にも適しています。無駄な力がかからないので、マッケイ製法やソフトレザーの靴に向いています。
コルドヌリ・アングレーズ バネ式 (9,975円 税込)
つま先の側面にもバネが付いていますが、このバネによって皺を伸ばすタイプです。バネの力で長さを固定するタイプですので、グッドイヤーウェルト製法等の比較的がっちりとした製法の靴に適しています。
■ サイズ展開 ■
38 : 23.0cm~24.0cm
39 : 24.0cm~25.0cm
40 : 25.0cm~25.5cm
41 : 26.0cm~26.5cm
42 : 26.5cm~27.0cm
■ コルドヌリ・アングレーズ社について ■
コルドヌリ・アングレーズ社は、1885年パリにて靴木型(ラスト)専業メーカーとして創業されました。JM WESTON(仏)、Church’s(英)など、ヨーロッパ各国の一流ブランドの靴メーカーが同社の木型を使用しています。同社のシューツリーは、優れた耐久性を持つ厳選された天然のブナ材を原料に、フランスの南西にあるリモージュ市の工場で職人の手で丁寧に作られています。ブランド名の「アングレーズ」は、フランス語で“英国”を意味しており、フランス人がデザインし作り上げた英国気質のシューツリーという訳です。コルドヌリ・アングレーズのシューツリーは、木肌が変色することなく、末永くきれいに使えるようにラッカー仕上げとなっています。「吸湿性」という点では、木肌に何も塗らない無垢のシューツリーの方が優れていますが、使っているうちに木の表面が黒く変色してしまうことはありません。
靴修理と靴磨き スピカ
手嶋
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