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オールソール MEERMIN
2009.08.13|靴の話
今回も続けてオールソールをご紹介します。
今回お預かりしましたのはスペインのメーカー、MEERMIN のフルブローグOX。
かなり磨きが重ねられていたため表面がかなりワックスの割れと色ムラが重症な1足でした。
また、画像のようにソール表面にも穴が開くほど愛されてきたこの靴。
トゥにはヴィンテージスティールが装着されておりました。
で、まずは分解。
ところが、コルクは汗を吸って痛んでるし、何よりシャンクがプラで…。 隙間も空いてるし…。 いや、まあ別に問題があるってわけではないんですが…。 で、オーナーさんとご相談して総取っ替え!
シャンクもメタルのものに交換。
で、この後にちょっとした小細工をば…。 この話はまた後ほど。
さらにソールを貼り、溝(ドブ)起こしを。
するってえと、こうなります。
この次に出し縫いをしてから溝を伏せて縫い目を隠すわけです。
実はドブ起こし・伏せのやり方も修理と製造ではやり方が違うんです、もちろん職人によっても。 スピカでは、手間と時間はとてもかかっても仕上がりがキレイになる方法を選んでます。
プロポーションも美しく復元、表面のクリーニングと磨きの甲斐もあり、光ってますね〜。
ソールも美しいラインを描いております。
ヒールもまっすぐに光り輝き、ウィールも決まっております。
今回もヴィンテージスティールを装着。
前半分だけ厚くするハーフミッドソール装着で、いわゆるスペードソールに。
で、先ほどお話した小細工というのはコレ。 既製品にしては妙に土踏まずがこんもりと丸く盛り上がってる…。 お預かりしたときには既製品らしく?結構平たい踏まずだったんです。 それをスピカ秘伝(笑)の ロールウエスト加工 にて、ビスポーク顔のウエストに仕上げてみました! 画像では伝わりにくいですが、実物はとってもカッコイイんですよ! まぁ正直ヒールの積み上げと仕上げが難しくなるんですけどね。
と、こんな感じで今回も美しく仕上がりましてオーナーさんにもご満足いただけました。
今回のオールソールはギミックてんこ盛りでしたが、靴全体が調和が取れて美しかったですね。
今回ご紹介したスペードソールやロールウエスト加工のようにスピカにはまだまだ引き出しがたくさんありますので、まずはスタッフにいろいろ聞いてみてくださいね。
たなか
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