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ヒール巻き替えへの道 その2
2010.07.05|靴の話
こんにちは、たなかです。
本日は ヒール巻き替えその2 です。
その1はこちらから
前回はこちらまでお届けしましたね。
ヒール本体から古い巻き革を剥がした状態です。
新しい革を巻くために、古い接着剤やゴミを紙やすりで落とします。
新しい革を用意します。
今回はなかなか近い素材がご用意できました。
巻き革にボンドを塗っていきます。
このときに手早く均一に塗らないと、出来上がったヒールがボコボコになってしまって美しくありません。
ボンドの塗り方ひとつでも、細心の注意が必要です。
隙間が出来ないように、皺が寄らないように丁寧に貼っていきます。
素材・形によってはあらかじめ型に合わせて裁断しておきます。
少し大きめに「荒断ち」しておきます。
5ミリほど大きめに「決め断ち」します。
この際、カーブの部分には切れ込みを入れると後々に剥がれにくいです。
はい、きれいに貼れましたね。
靴の本体とマクリにボンドを塗り、15~30分ほど乾燥させます。
ずれないように慎重に位置を決めます。
念のために千枚通しで穴の位置を確認します。
位置がOKなら、隙間が出来ないように元通りピッタリと貼っていきます。
ネジと釘で、頑丈に固定します。
元通りに中敷きを貼ってあげます。
はみ出したボンドをきれいに掃除します。
はい、これで巻き革の交換が完了です。
この後は新しいヒールのゴム(トップリフト)をつけてあげます。
この後は完成写真をまとめてご覧戴きましょう!
いかがでしょうか?
ハーフラバーソールもとってもルブタンらしく、美しく仕上がりましたよ~!
一見すると簡単に見えるかもしれない修理ですが、本当に多くの時間と手をかけています。
靴修理と靴磨き バッグクリーニング Spica たなか
このブログ記事のコメント
- W槻商店|2010.07.08 14:28
- こちらのブログは大変勉強になりますね。
Spicaに靴を預ける人は安心出来ますね、たなかさん。
- admin|2010.07.08 16:46
- W槻商店 様
なんだかよそよそしい言い方でぷちさびしいですが、ありがとうございます。 一般の方が目にする機会は少ないようなことなので、単純に面白いかな、と思います。 それに、オープンにすることで同業の方にも見ていただけるので、お互いのさらなる技術向上のモチベーションの一つにもなると思っています。 このシリーズはまだまだ続きます。
ところで、パリの直後に沖縄とはパワフルですな。
by たなか
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