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Identity
2010.04.14|その他の話
今日の昼のこと。
休日だったので、昼食を取ろうと近所の店に行った。
食事も終わりそろそろ帰ろうかと思ったときに、新たにお客様が来たようだった。
その店のランチ閉店は15時、ラストオーダーは14時30分頃。
その時はすでに14時30分を2~3分ほど過ぎていたと思う。
そのお客様は80歳くらいの女性と、息子さんであろうか、50歳くらいの男性の二人連れ。
すると店員氏はこう言った。
「すみません、終わりました。」
?
店内にはまだ食事している客も多数いるし、ラストオーダーが過ぎたと言ってもほんの2~3分。
しかもそのおばあちゃん、カートを引いていて見るからに足が不自由な様子である。
それに私の記憶ではその時間から食事ができる一階の店は、近所にはファストフードのハンバーガーショップくらいしかない。
にもかかわらずその店員氏、厨房に確認もせず店頭のランチの看板を片づけながらそう言い放った。
「営業時間を過ぎてしまえば、お客様にご満足いただける料理・サービスを提供することは難しい」
そういう考え方もあると思う。
だがしかし、厨房スタッフは奥で喋っているし、彼らも食事をするのだから火を落としているわけでもあるまい。
何より、ダメ元で厨房に確認するくらいできるだろう。
至極不愉快である。
そういえば、以前にこんなことがあった。
朝の通勤途中のことだ。
その日私は、電車の席が珍しく空いていたために、短い時間ではあるが座っていた。
すると途中駅から混み始めてきたようだった。
ふと周りを見渡すと、40歳くらいだろうか、松葉杖を携えた男性が吊り革に掴まって立っていた。
私が「よろしければどうぞ」と席を立つとその男性はこう仰った。
「どうぞお気遣いなく。 足を骨折してたんですが治ったので、病院にこの松葉杖を返しに行くところなんですよ。」
治ったとは言っても病み上がり、ご遠慮なさらずにどうぞと言ったが「大丈夫ですので」と言われるので、あまりしつこいのも失礼かと思い着席した。
少しして私が降りる駅に着いたので降車しようとして会釈するとその男性、
「お心遣い、ご親切にありがとうございました」
とご丁寧にわざわざ近くに来て仰られた。
誰も彼もが我先に、と殺伐とした満員電車の中で、朝から実に清々しかった。
先日テレビドラマ化もされた「シューシャインボーイ」(原作・浅田次郎)の中のこんな一節が、最近よく頭を過ぎる。
「…何かの拍子でよ、てめえの家だけ焼け残ったなんかすっとな、何だか申し訳ねえような気になってよ、次の空襲でてめえんちが焼けたときにゃホッとしたってゆうんだからな…日本人と思わねえか。
てめえだけよ、いい思いしてっと周りにすまねえなんてな、日本人だと思わねえか。
自分だけ得すりゃいい、自分だけもうかりゃいい…そんなのお前、日本人のするこっちゃねえよ」
同感である。
だがしかし、こんなこと言って理解してくれる人間が今どれくらいいるのだろうか。
理解はするが我関せず、といった人間ばかりではなかろうか。
無論これは自分個人の考え方であって、それを他人に押し付ける気は毛頭無い。
だがしかし、私は1981年生まれのたった28歳の若造である。
本日は少々気が立っているので、文章が辛辣なのはご容赦頂きたい。
たなか
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