財布や名刺入れといった、日常的に使い、人前に出すアイテムは、自分のもう一つの「顔」。どんなものを、どのように扱っているのか。自分の性格があらわになる部分といっても過言ではありません。だからこそ、適当に選ぶのではなく、とことん自分らしさを追求してみてはいかが? 今回は個性を表現できるSpicaのオーダーメイド財布の魅力とこだわりポイントをスタイリスト・ライターの角佑宇子がご紹介します。
人と被らない、こだわり派のための上質アイテム。
Spicaのオーダーメイド革小物は、財布や名刺入れ、カードケースのお好きなモデルから配色・ステッチ・ボタンなどのポイント部分をカスタマイズできるセミオーダータイプ。カラーは全19色のうち表革・内装革・ポイント革の3色を選ぶことができます。縫製ステッチの色も同じく19色から選べるので、人と被らない自分だけのオリジナル財布を楽しめそう。
色選びや配色を考えるのは難しいイメージがありますが、Web上でシミュレーションした上で注文できるので安心です。注文時には実際に使用するイタリアンレザーのサンプルキットも届くので手元に届く際の仕上がりをよりイメージしやすい配慮も嬉しいポイントです。そんなspicaのお財布は作り手によるさまざまなこだわりが随所に感じられるので、一つひとつポイントをご紹介していきましょう。
こだわりポイント①「マストロット社のイタリアンレザー」
数多くのハイブランドでも採用されているマストロット社の最高級イタリアンレザーを使用しています。マストロット社のレザーはふっくらとした柔らかい質感・色ブレのない美しい発色・型崩れやキズに強い耐久性が特徴的でイタリア最大規模の老舗タンナー(製革業者)として世界各国から親しまれています。
そのなかでも、Spicaの革小物はシュリンクレザーを起用。しっとりとした手に馴染む柔らかさは、製造段階で革にオイルをたっぷり染み込ませた製法によるものでイタリアンレザーの特徴的な質感です。
さらに高級感を引き立たせるため、型押しの「シボ小加工」デザインを採用しています。見た目の上品さだけでなく、傷や汚れが目立ちにくいので安心して長く使えますね。
革=無骨という印象がある方にこそ、イタリアンレザーの柔らかさと洗練さに驚くこと間違いなし。
こだわりポイント② 「耐久性と美しさをあわせもつコバ磨き」
コバとは革の裁断面のことで、財布の強度と見た目の美しさを決定づける、まさに財布の命とも言える重要な部分。
Spicaでは「コバ磨き」という仕上げを採用しました。革の切れ端を薬品で引き締め、数種類のサンドペーパーで丁寧に磨く。さらに樹脂を塗り込み時間と手間をかけて仕上げるため相応の技術を持った職人の腕が必要な仕上げ方法なのです。大変な作業ですが、仕上がりはその分非常に美しく、誰もが知る有名ハイブランドの製品でもコバ磨きは積極的に採用されています。
こだわりポイント③「熟練の職人による手作業と“念入れ”」
Spicaのオーダメイド財布は熟練の職人による手作業で一つひとつ丁寧に作られています。表面、裏面、ポケットなど各パーツが分解された状態から、それぞれを重ね合わせ縫い付けていくという一見するとシンプルな工程。しかし、パーツ接着部分の革を薄くするために0.2〜0.3mmの厚みにすく作業や、見た目の仕上がりを美しくするための念入れを均一に仕上げる作業は経験豊富な職人でなければ為せない手業。
さらに、熟練の技術を持つ職人だからこその技のひとつに「念入れ」という技術があります。「念入れ」とは、革のフチに線を引く工程のことを言います。念入れは熱を加えながら線を引いていくので仕上がりは程よく引き締まり、製品のハリと強度を高める効果があります。一見すると気づかれにくい部分ではありますが、念がある財布とない財布を見比べると、念入れされた財布のスマートな仕上がりを感じていただけるとでしょう。
Spicaはいくつもある念入れの中でも「フチ念(玉念)」を取り入れています。ふっくらと玉のように丸みのある念が出来上がるので、仕上がりに洗練さを残しながらも柔和な印象を生み出しているのです。
とくにSpicaの財布は柔らかいので、その質感を活かしたこだわりのある仕上げになっています。
こだわりポイント④「高品質なのに、価格が手頃」
これまでのポイントをご紹介してお気づきかもしれませんが、Spicaの革製品はとにかく品質が良い。素材はもちろん、仕上げの工程もハイブランドクラスのものを取り扱っています。なのに、価格はハイブランドは5分の1といった驚きのコストパフォーマンス!
理由は主に3つあります。1つはパターンオーダーで製作しているということ。革やライニング(裏地)などの材料はあらかじめ裁断した状態で職人の手にわたるようにして作業コストを削減しました。
2つめは修理店ならではの独自ルートによって良質な素材を安く仕入れていること。3つめは、いくつもの作業を同時進行している職人のすきま時間を有効活用して製作における作業効率をあげています。注文からお届けまでにお時間をいただく代わりに、充分なコストパフォーマンスを実現しているのですね。
良い製品を、出来る限り手に入りやすく。Spicaの購入する人への優しい思いが伝わる嬉しいこだわりです。
モノづくりのこだわりが、モノへの愛着に
今、自分の手元にあるモノが誰のどのような思いによって生まれてきた商品なのか。それを知っているのと、知らないのではモノに対する考え方も扱い方も大きく違います。Spicaから生まれた製品の物語を知ることで、モノへの愛情がより一層深まれば幸いです。
Spicaの革小物オーダーの詳細は下記をご覧ください。
https://www.spica-inc.jp/service/leather-accessory-order/
取材・文 角 佑宇子
profile:スタイリスト・ライター。アパレル販売員の後、スタイリストアシスタントを経て独立。現在は女性向けWebメディアにて着こなしに関するコラムを配信。「より良いものをより良く活かす・身につける」をモットーに、世にある素敵なアイテムを日々、探求中。
Instagram:@sumi.1105